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西洋料理の
食器について

    

西洋料理の食器について
西洋料理の食器についての考察・・・

テーブルマナーと食の言霊を考える時、通常のマナー読本的観点から客観的に論じている書物を拝見する度に、体験を経験として記載する書がないことが現実です。ならば、総論としてのマナーではなく「アイデンティティをもったものにしたい」そう考えると、いささか遠廻りで専門的になりすぎる側面は承知の上で記載させていただいております。あらためて申し上げます。マナー、エチケットは西洋料理の背景や、それに携わるカテゴリーの文化が不可欠になることを再度ご理解して下さい。

・ レストランで使用しているナイフ、フォーク類は、・・・銀食器、シルバーウエアー(silverware)、アルジャントリー[argenterie]は、レストランで一般的に表現する用語です。カトラリィーなる表現方法もありますが、専門的過ぎ、ナイフ、フォーク、銀盆、その他の銀食器のことを一般的にシルバーと呼んでいます。又ここで言う銀食器はベースを洋銀(亜鉛、銅、ニッケル合金)をメッキしたものです。高級なホテルレストラン、グレードの高いレストランにて使用しているのがそれにあたります。一つ一つが非常に高価であり、費用、管理も(酸化変色)大変です。よってカジュアルなレストランにおいては、ステンレスを用いていますし、手間を軽減するには、一番良い方法と思われます。

*ナイフ、フォークのシルバー類には、(銀めっきのスプーン、フォークには)電機めっき法と言う法律があります。ナイフ、フォーク一対12組24本を84グラムの被膜が付けられているのを標準ラインとしています。

では、どんなシルバーを使用しているのか、日本銘柄では、佐藤商事のマーシャン、海外有名ブランドのサンボネ、クリストフルなどが一般的に多く使用されています。

・ レストランで使用しているお皿類、チャイナウエアー(China ware)は、・・・陶磁器をもちろん使用しています。西洋料理の場合、磁器の利用頻度がほとんどであり、日本料理で多種に使用している陶器は西洋料理おいては、昨今の利用と考えていただいて結構です。磁器とは(プルスレーヌ)カリオン「硬質磁器の素地となる耐久性粘土」をベースに器を形作り、エナメルをかけ焼き、再び1300から1400度の高温で焼き上げ、それに透明な変質しない、陶器油をかけて再度焼く事によって硬く、吸水性のない磁器となります。又それだけではなく、1400度以上の高温で焼き締め、人工的に作られた高分子化合物の粉末を成形したセラミックや、ボーンチャイナ(牛の骨を20〜30%以上まぜたもの)も磁器としています。陶器は(ファイヤンス)粘土を形付け1200度〜1300度で焼き上げた、やや軟質で傷つきやすく、ショックや高温に弱いという弱点がありますが、それがまた魅力であり、質素感は、わび、さび、の世界観に繋がるように感じます。磁器では出せない魅力は、違う次元での美しさをかもし出し、日本料理の完璧なまでの芸術性に陶器ならではのDNAを思う存分主張しています。

*一般的に頻度の高いチャイナウエアーは、大倉アートチャイナ、ナルミ、ノリタケ、その他海外有名ブランド、ウエッジウッド、リチャードジノリ、マイセン、へレンド、その他諸々です。最近オールドノリタケの話代をよく耳にしますし、テレビや活字でも良く目にもとまります。ノリタケは、日本最初のディナーセットを1914年(大正三年)に完成させた会社であり、その前までは、国外のセットのみを使用していた事を考え踏まえても、日本の西洋料理に、もちろん現在もそうですが、圧倒的なイマジネーションを与えつづけており、2002年にオールドノリタケのブームが来るのもうなづけるしだいです。

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