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乾杯

    

乾杯

スタート・・・サッカーやバスケットの試合では大会場の目を一点に注視させ響き渡る笛の音に、陸上競技ならば鳥肌が立つほどの緊張の中での号砲を、ボクシングならば闘志と恐怖を一度に体感するゴングを、武道ならば覚悟と気合の入った始めの掛け声のもとスタートの合図とし、それぞれに始まりがあります。

人が体を動かし物事を始める時、音は重要な役割となっているのは反応作用の適用だけではないなにかを感じます。さてこれから記載する乾杯とは、アウトドアでビアジョッキを片手に乾杯とするマナーではなく、あくまでもレストランにおいてのテーブルマナーの枠を出ないものですので誤解のなきよう記載しておきます。

さて、テーブルを囲み、グラスにシャンパンやワインなど最初に注がれた飲みものや、食前酒がいき届いた時ににいざ乾杯となります。

乾杯は、これから楽しみな食事がスタートしますの合図(音頭)とともに、コミニュケーションの最初のパフォ―マンスです。シャンパングラスや、ワイングラス、食前酒用のグラスは、(質の高いグラスになればなるほど破損しやすいです)その物の温度、色つやを、より解りやすくするために、グラス事体を薄く仕上ています。特に飲み口の縁は薄くできていますのでグラスとグラスを合わせる場合は気をつけて下さい。身近な方とはグラスを触れ合う程度に合わせ、その他の方とはグラスを目の高さまで合わせ相手の目を見て軽く会釈することで乾杯となります。

そのルーツを探ると、今から5000年とも7000年ともいわれる前の話だそうです。神への献じた物を自分達に置き換えなにかの節目(穀物の収穫やら健康を祈り年を重ねるその都度)に乾杯のルールを作り人間の本能からマナーに発展していったものです。

日本に西洋的な乾杯が持ちこまれたのはやはりポルトガルやオランダの宣教師からではないかと思われます。但し乾杯という言葉事体が一般化されたのは明治時代の軍族が当時のその先端技術を持ったドイツへ軍隊留学し、帰国してきた人間からドイツ語の乾杯を日本語に直し乾杯とし、日本の軍隊へ広め一般化したもようです。

レストランの小パーティーでの乾杯は、傍目から見ていてもビジュアルとして素敵ですし、貴方が選んだ大好きな食前酒やホストが選んだシャンパンやワインは、気品あふれる繊細な炭酸、熟成された葡萄の香り、咽喉ごしは絹のようになめらかな感食として体内を駆け巡ります。

乾杯は握手や最初のご挨拶と同じです。大きな声を出し過ぎ力強くグラスを交わし勢いでグラスを割ってしまったのでは数年後の話のネタとしては面白おかしく語れるでしょうがその場の空気はじつに濃いブルーになってしまいます。絢爛豪華とは、なにもお金をかけ着飾りグレードのあるレストランに行くことでだけはない言葉です。人とのコミュニュケーションを大事にしその場の落ちつき華やかなマナーを持つことも含んでの言葉ではないでしょうか、立ち振る舞いは素養だけでは難しいものがあります。多少の知識は必要不可欠です。

さて、貴方の食事スタートの乾杯です。くれぐれもフライングはなさらないように。

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