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スープについてのマナーと知識F

    

スープについてのマナーと知識F

◆スープについて最初の記載に現在のスープの中でもっとも最古の歴史を感じるスープであると書いたブイヤベースについて説明をさせて頂きこの章の最後と致します。

ブイヤベース・・・漁師風スープであり魚料理でもあります。数種の魚にオマール海老やムール貝、にんにく、トマト、サフラン等の香草や野菜を使用した南フランスの沿海が生んだ魚介類豊富な盛り沢山なスープ料理です。

しかし、ブイヤベースは、名称は知っていてもなかなか食することの機会が少ないスープとも言えます。数あるフレンチレストランの中のメニューにおいても取り入れているのが非常に少ないスープです。

その訳にはいくつかの理由があります。新鮮で豊富な食材を安定的に提供するのが困難でありコストもかかる、スープ事態の主張が強過ぎる為コースメニューの前後の料理が個性を出しずらい。既にスープと言う枠から出て単品で主食となってしまう。そんなことから南仏料理限定レストランのメインデイッシュであるような感も否めなく、必然と機会も少なくなってしまいます。それだけに出会えた時のさわやかなスープとそれぞれの具の美味は噛み締めたいものです。

日本が生んだ格闘技のコロセウム、K―1ファイターに南仏マルセイユ出身のシビルル・アビディー選手がいます。若さから弾ける無鉄砲なエネルギーは、玄人受けする次代のエースです。そんな彼のエネルギーの元は、南仏育ちの代々の家系である子供の頃から食したブイヤベースがファイトの一因になっているのではないか?などと強い個性とDNAの因果関係を想像し、拡大解釈をさせてしまう程のインパクトのあるスープ料理です。

このスープ料理には、スープスプーンの他にナイフ、フォークが用意されます。大きな貝類は、じかに左手に持ち右手にフォークを移し変えて召しあがりになって結構です。その際、下皿にレースペーパーを敷いてその上にフィンガーボールが置かれ左上にセッティングされることがありますのでその時には、ご使用になって下さい。フィンガーボールはナイフ、フォークだけではどうしても召しあがりずらく、指先を使用してもかまわない料理にセットされます。なにもこの料理に限らず、魚、肉料理、フルーツなど必要に応じて出てきます。

シルバーのボールの中にはボールの3分の1程度水が入っています。花びらや、レモンを浮かし、指先の汚れを落し並びに見た目の清潔感を表しています。あくまでも指先だけで手を洗うものではありません。両の指先を使用したいのならば片手ずつ使用し、フィンガーボールに両指先をなどとは考えないで下さい。指先をきれいにしたならばナプキンで拭いていただければ結構です。

スープについての最後の章になり、締めくくりとして代表的であり基本的なスープを紹介し、そのマナーを@〜Fの間に記載させていただきました。まだまだその範囲は尽きません。フランスにおいてのポトフのことも語らねば、イギリスのシチュー、ロシアのボルシチ、海老、カニなどの甲殻類を漉して作るビスク等々、西洋料理の基本となるスープは、歴史の分だけ分厚い広辞苑のようです。五感に訴えるその数々はアドリブを含め複雑化しています。但しそのマナーは、なんら変わる事無く続いています。よりエレガントによりスマートに美味礼賛、華魅作法。

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